京都大学と米ブリストル マイヤーズ スクイブが戦略的提携契約を締結
国立大学法人京都大学と米ブリストル マイヤーズ スクイブは2023年1月13日付で、革新的な医薬品提供の推進に向けて戦略的提携契約を締結しました。本契約のもと、両者は今後、患者に対して価値のある医薬品の提供を目指し新たに始める運営委員会を通じて研究協力体制の構築に関する協議を進めます。
ブリストル マイヤーズ スクイブは、がん、血液疾患、免疫系疾患、心血管疾患、線維症、炎症性疾患領域を中心に革新的な新薬の研究開発に取り組んでいます。京都大学は、ブリストル マイヤーズ スクイブが注力する疾患領域における実績をはじめ、世界一流の医療研究拠点であり、新たな臨床研究プログラムや研究プロジェクトにおける協力体制の構築に向けて、今回の契約締結に至りました。今後、両者の専門スタッフが参加する運営委員会を立ち上げ、京都大学医学部附属病院を中心に、臨床試験やトランスレーショナル研究、前臨床研究など協業の範囲について協議します。
本契約における活動は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2015年に欧州で開始した研究プラットフォーム「グローバル・エキスパート・センター・イニシアチブ(GECI)」の一環として行われるものです。先進の学術機関や大学と協力して研究やデータ生成の推進に取り組むGECIには現在、世界12カ国から25以上の医療研究機関が参画しております。GECIは参画施設が集う全体会合を年一回開催し、研究プロジェクトに関する協議や医学的知見の共有、今後の戦略策定などを実施しています。
本包括連携契約を取りまとめた医学研究科腫瘍薬物治療学講座の武藤学教授は次のように述べています。「京都大学では、大学の叡智を結集し、鋭い科学の目と高度な医療技術により有望なシーズを、迅速かつ効率的に臨床現場に届けるための研究開発を推進してきました。このたび、ブリストル マイヤーズ スクイブのグローバル・エキスパート・センター・イニシアチブに参画することで、さらに先端的かつ独創的な研究を精力的に進め、病に苦しんでいる患者さんを救うに留まらず、今の子どもたちが大人になった次の世代が今よりも健康で幸せに暮らせる社会を作るために新しい医療を産み出していきたいと思います。」
このたびのイニシアチブのような戦略的なパートナーシップによる知見の共有はサイエンスイノベーションのさらなる推進のためには極めて重要です。京都大学はブリストル マイヤーズ スクイブと協力して、深刻な病に苦しむ日本の患者さんの人生に違いをもたらすソリューションの開発を進めて参ります。
以上
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